盗まれた自転車が見つかった!

現在までの経緯
毎日のように通勤に使っていた自転車が自宅で盗まれました。
夜に帰宅し翌朝出勤しようと玄関を出たところ「あれっ?自転車がない!」。自宅の駐車場・駐輪場にフェンス等はなく、そのまま玄関に直結なので敷地内には自由に出入りできるとは言え、さすがに自宅の敷地内から盗まれることは想定していませんでした。
数秒はその場で呆然と立ち尽くしていましたが、すぐに気持ちを入れ替え最寄りの交番にダッシュ、「被害届」を提出しました。
- 2023年3月30日 夜に帰宅
- 2023年3月31日 朝に盗難発覚、即被害届提出
対応してもらった警察官いわく
- 早ければ3ヶ月以内に見つかる(逆にそれ以上だったら見つからない可能性が高い)
- 他県に移動されてしまったら発見は難しい
そこから約5ヶ月、何の連絡もないのでもはや諦めていました。
中野区役所からの通知
2023年9月4日、見覚えのない変なサイズの封筒が届いていました。

差出人は「中野区役所 自転車対策係」、こっ、これは!
早速中身をチェックすると2枚の小さな紙が入っていました。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
何とパクられてから約5ヶ月後に無事に見つかりました!

撤去された日よりも前に被害届が受理されていれば手数料も無料とのこと。私は3月31日に被害届が受理されているので問題ありませんね。
大きな疑問
無事に見つかったのはよかったものの、返還通知書の記載のひとつに大きな疑問を抱きました。
撤去日 R05年4月5日
通知日 R05年8月31日
4月頭に撤去しているのに通知が8月末っておかしくない?
中野区を含め多くの自治体においては、条例により回収された自転車の保管期間は1ヶ月とされています。その後の手続き等を考慮しても本来であれば2ヶ月程度で通知書が届くはずです(これが担当警察官の言っていたことでしょう)。しかし今回は5ヶ月。
これはおかしい、何かある!と思って担当部署に問合せをしてみました。
システムのバグ
記載されていた部署に電話してみたところ、以下の事実が確認できました。
2023年4月5日 | 撤去 |
2023年4月11日 | 担当部署から警察に問合せ |
2023年4月13日 | 警察から回答「被害届受理済」 |
2023年8月30日 | システムにバグがあったことが発覚 |
2023年8月31日 | 順次返還通知書発送 |
本来であれば、被害届が受理されている自転車に関しては、その所有者に対して自動的に返還通知書が発送される段取りになっているのですが、実際はそうなっていなかったとのことでした。2023年8月30日にシステムに不具合があることを確認、そこから急いで対応しているそうです。
「ではその不具合はいつからなのか?ある時期から発生したのであればその前後には何らかの変化点があるはず」と質問ところ「2022年8月から」とのこと。そのタイミングでシステムを刷新しており、その時点から2023年8月30日までの約1年間、ずっとそうなっていたとのこと(被害届が提出されていても所有者に連絡がいかない)でした。
そして、その事実を所有者に何ら報告しないまま(シレッと)通知書を送っていたというのです。
想定される問題を追求
私の場合は約5ヶ月ですが最悪は約1年、回収された自転車はずっと野ざらしで放置されていた可能性があります。その野ざらしの間に経年劣化が進むことは確実であり最悪は自走できない状態になっている可能性もあります。
そこで、このような行政側の問題により経年劣化等が進んだことに対して「行政側ではどのような対応(補償等)を考えているのか?」と問い質したところ「現時点では何の検討もしていない」とのことでした。
そこでさらに突っ込み「全体像として現時点で何も検討していないことはわかった。では個別案件として、私が自転車を引取りに行った際にタイヤやブレーキの劣化、チェーンのサビ等により自走できない状態だった場合は持ち帰れないことになるが、その場合はどう対応してくれるのか?」と聞いたところ「即答できない、確認のため少し時間が欲しい」と言われました。
そこから約3時間後に連絡がきました。その内容は
当該自転車を特定したのでタイヤに空気を入れ1時間程度様子を見たがパンクはしていないように見える、それ以外にも目視した範囲では問題は見つからなかったので自走は可能と判断する。その上でそれ以外のトラブルに関しては一切補償できない
まあ、そうなりますよね。
それでもまだモヤモヤが残るため、自分でもちょっと意地悪だなと思いつつも追求してみました。
- 野ざらしによる経年劣化をどう考えているのか? → 撤去回収した自転車の補償をしないことは条例によって定められている
- そもそも保管期間は1ヶ月と条例に定められている。さらに行政側の不手際により1ヶ月を遥かに超える保管は条例違反では? → 1ヶ月以内に全ての手続きを完了させなければならないという決まりはなく現実として数ヶ月保管している場合もある
- 本来であれば被害届が確認できたら粛々と返還通知書を発送することになっているのでは? → そうなっているがそもそも「いつまでに発送」という決まりはない
- システムのバグがあったことは明らかであり通常とは違うことになっていた事実を隠していたのでは? → 隠す意図はない。そもそも問題全てを公表することにはなっていない
条例違反をしているわけでもない中「イレギュラーなことがあったんだから補償しろ!」はさすがに無理でしょう。この回答には一定の理解をします。そもそもこのような突っ込みは私が初めてだったようです。それにしては最短の時間で真摯にご対応してもらえたと判断し追求はここまでとしました。
そして自転車は無事に回収しました。ちょっと錆びている部分はありましたが走行自体に大きな問題は見つかりませんでした。

ちなみに撤去された場所は「新井薬師駅周辺」だったそうです。パクって翌朝の西武新宿線の始発にでも乗りたかったのかなぁ?
結論
- 自転車を入手したらすぐに防犯登録を行いましょう
- 自宅の敷地内であっても盗難は起こるので防犯対策はしっかり行いましょう
- 盗難にあった際は最短で警察に被害届を出しましょう
- 見つかったらすぐに被害届を取り下げましょう