民泊:2025年3月の売上と2024年度のまとめ

開業初年度である2024年度の民泊運営を終え、2025年3月の実績とともに全データが揃いました。旭川市での民泊事業のリアルな収支、観光客動向との比較、2025年度の戦略を公開します。これから民泊を始める方や、地方での運営に興味がある方の参考になれば幸いです。

来客組数、宿泊数

1月2月はデータの集計がイレギュラー(1組で1月末~3月頭まで予約)だったため、全体の傾向がかなりわかりづらい状況となっており参考外としたいところです。ここから読み取れるのは「11月は閑散期」という程度でしょう。

売上、経費、入金額

2025年3月の売上は、2月のイレギュラーなマイナス(入金タイミングのズレにより売上ゼロで逆に代行業者への支払いが発生)から回復し、プラスに転じました。旭川市では3月はまだ観光の閑散期に該当しますが、その中では善戦した結果だと感じます。

旭川市の観光入込客数

ここであらためて旭川市の観光客の動向を確認してみましょう。以下のグラフは旭川市が発表しているデータをまとめたものです(以前にまとめたものよりさらにデータを増やしてみました)。

令和6年(濃い青)はまだ上期しか発表されていないため9月で終わっています。それと令和2年(グレー)令和3年(黄色)はコロナの影響をモロに受けていることがわかりますね。

このグラフから

  • 繁忙期:5月~9月
  • 閑散期:10月~4月

であることが明らかです。

これに対して私の民泊の実績は、、、全く別の動きになっています。理由はいくつかあると思いますが、一番影響を受けているのは「2024年7月末の開業だったこと」だと思います。さらに2025年2月には特殊な事情(1組が1ヶ月丸々予約)があったことも市のデータとは違う動きになった理由でしょう。

2025年度(2025年4月~2026年3月)は初めて1年丸々稼働できる年ですので、2025年度からやっと市のデータと比較できるようになると思っています。

2024年度の収支:初年度の成果

2024年度(2024年7月~2025年3月)の収支をまとめました。

金額は非公開ですが、割合で傾向を共有します。金額に関しては過去ログから逆算すれば計算できますので気になる方はやってみて下さい。

売上

想定以上の稼働率で、初年度としては堅調

経費

代行業者手数料:売上の約50%は想定通りだが、1泊2日が多かったため清掃費が想定よりもかなり多額となってしまった

家賃・光熱費

家賃は固定だが、光熱費、特に冬の電気代には驚かされた

粗利

稼働率によっては経費差し引き後の利益が10%以下となることも覚悟していたが、結果としては想定以上に稼働したため手残りも想定より上回った

2025年度の運営戦略:利益最大化の施策

2025年度は、初の通年稼働を活かし利益の絶対値の向上を目指します。民泊新法の上限である「年間180日」を埋めることを目標とはせずあくまでも結果として埋まればよしとし、以下の戦略で進めています。

繁忙期の高単価化

大人数利用の誘致を目指し3人まで同一料金設定、逆に2人組を減らす(2人組はもっと狭いけど安い他の物件を利用してもらいたい)

連泊促進

2泊以上の予約を優先(6月まで2泊縛り、7月から1泊も開放)することにより清掃費削減による利益向上を目指す

予約ペースの最適化

(宿泊する日ではなく予約を行う日が)6月までは2泊以上縛り

これらの施策は諸刃の剣、下手をすると単に予約が入りにくい状況になるとも言えます。2024年度は2人で1泊という利用がそこそこありましたが今回の施策ではこのようなユースケースを排除するということになります。とにかく2人組の1泊利用だとその売上の大半がOTA手数料と清掃費に消えてしまい手残りがなくなってしまうため、強い意志を持って排除することにしました。

既にこの施策の影響は少なからず感じており、予約はまだ去年ほどのペースでは増えてはいません。ただ、それでも日々ポツポツと予約は入っていますので、ある程度狙い通りに推移しているとも言えます。

代行業者には「6月までは2泊縛り、7月から1泊も開放」と伝えてあります。2024年度の開業が7月末だったこともあり7月で変更してもまだ間に合うだろうという判断です。6月一杯まではできるだけ大人数での連泊を狙い、7月以降は2024年度同様のオペレーションで残りの枠の予約を埋めていく、という方針です。

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