
私からの問い合わせを無視し続ける旭川市役所には見切りをつけ、次の手段を講じました。
納税者の問いに一切答えない旭川市
北海道及び旭川市で二重に「宿泊税」が導入されることは既に決定事項です。決まったことは仕方ないので特別徴収義務者として納税はしますが、納税する以上、行政には納税者からの質問に答える義務があるはずです。そこで、制度上の不備がないかを北海道及び旭川市に問い合わせを続けています。
そもそもの問い合わせの目的は「税の公平性の担保」を確認するため
宿泊税導入に伴う行政の説明責任および税の公平性確保に関する前提条件を整理すること
私からの問い合わせに対して、回答までに多少時間がかかっていること、回答内容が質問の本質に触れずに差し障りのないお役所文章で逃げていることが多いものの、それでも北海道からはそれなりのレスポンスがあります。
対して旭川市、当初は少なからず反応(回答になっていない回答らしきもの)があったのですが、2026年1月以降、全く回答が届かなくなっていました。仕方なく、その後数回に渡り回答を求める連絡をしてきたもののそれらも全て無視。そこで、課ではなく市に対しても回答を求める問い合わせをしたもののそれも無視。
「これが徴税する側の対応として正しいわけがない」
ということで次の手段を講じることにしました。
税制課に送っている質問内容
回答がピタリと止まってしまったそもそもの質問内容は以下のとおりです。
宿泊税という課税制度における「税の公平性」の位置づけについて
宿泊税は、旅館業法および住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づき法令を遵守して営業する正規宿泊事業者に対して強制的かつ継続的に課される税です。これらの正規事業者の中には旭川市に住民票や選挙権を有しない道外・市外事業者も多く含まれており、制度決定過程において直接的な政治的意思表示ができない立場にあります。このような性質を有する税を新たに導入する以上、行政には通常以上に税の公平性を実質的に担保する責務があると考えます。
税制課として、宿泊税制度において「税の公平性」をどのような前提条件として位置付けているのか、行政認識を明確にご説明ください。
「違法施設の相談・通報は受けていない」との回答について
ご回答では、「具体的な違法宿泊施設の報告や相談は受けていない」ことを根拠として現時点では「これまでどおりの体制で適切に対応できる」との認識が示されています。従来の制度下において違法宿泊施設への対応が民間からの通報を契機として行われてきたこと自体は理解できます。しかしながら、宿泊税という新たな強制的・継続的な徴税制度を導入した後においては、税の公平性確保を民間からの通報の有無に委ねることは、制度設計上、成立しないと考えます。
通報がないことは
・違法施設が存在しないこと
・税の公平性が担保されていること
を意味するものではありません。
宿泊税導入後においても「通報がない」ことをもって現行体制で十分であると判断する論理が税の公平性確保という観点から妥当であると考える理由を具体的にご説明ください。また、違法・無届事業者が存在する状況下で、正規事業者のみが確実に税負担を負う制度は、結果として法令を遵守している正規事業者だけが不利益を被る構造となりかねません。そのような制度とならないための具体的な考え方をお示しください。
税の公平性確保に関する具体的方針を策定しない判断について
ご回答では、税の公平性確保に関する具体的方針について「現時点で策定の予定はありません」と明言されています。宿泊税という新たな課税制度を導入するにあたり
・不法・無届宿泊施設の把握
・正規事業者との負担の公平性確保
・行政としての対応体制や役割分担
について、一定の考え方や運用方針を文書として整理しないまま制度を開始することが適切な行政運営であると判断した理由をお示しください。併せて、その判断に至った検討過程や根拠があればご説明ください。
宿泊税導入を踏まえた行政対応の見直し要否について
宿泊税導入は従来の行政対応の前提条件を大きく変更する制度改正であると考えます。そのため、違法宿泊施設対策についても
・行政が主体的に状況を把握する必要性
・従来対応を維持すると判断した合理性
・税の公平性確保という観点からの対応強化の要否
について検討が行われるべきではないでしょうか。税制課として、これらの点についてどのような検討を行いどのような結論に至っているのかを事実としてご説明ください。
本件に対する説明責任と「これ以上回答しない」との記載について
今回のご回答末尾には「これ以上御回答申し上げません」との記載があります。しかしながら、宿泊税の導入を決定し強制的に徴税を行う主体は旭川市であり、課税権を行使する以上、行政には説明責任を尽くす義務があると考えます。
本件は、制度への賛否や感情的主張ではなく、新たな税制度を導入する前提条件として、税の公平性がどのように担保されるのかを確認するものです。これに対し、十分な説明を行わないまま一方的に「これ以上回答しない」とする対応が、課税権を行使する行政の姿勢として適切であると考える理由があるのか、ある場合はその根拠をお示しください。また、
・今後一切、本件について説明を行わないという意思表示なのか
・現時点での整理としての表現に過ぎないのか
いずれであるのかを明確にご回答ください。
陳情を提出
数回に渡り、期限を切って回答を求めるも何ら反応がない、これはもう上記にある「これ以上御回答申し上げません」、回答拒絶なのでしょう。納税者を無視したこのような対応を取ることは一切認められないため、次の手段を講じることにしました。それが陳情です。
陳情のタイトル
宿泊税制度における税の公平性担保義務および無届・無許可宿泊営業の排除体制の明確化並びに議会による監視の実施を求める陳情
陳情の主旨
旭川市において導入が予定されている宿泊税は、条例に基づき宿泊施設事業者を特別徴収義務者として指定し、徴収および納付義務を法的に強制する法定外目的税です。私は旭川市内において宿泊施設を運営する宿泊税の特別徴収義務者であり、本制度により直接的な法的義務および経済的負担を課される当事者です。
地方自治体による課税は、地方自治法第14条および第223条以下に基づき条例により行われるものですが、その制度は法の下の平等原則および租税法律主義の趣旨に適合し課税対象者間の実質的公平性が制度として担保されていることが前提となります。宿泊税制度においては、旅館業法または住宅宿泊事業法に基づき適法に営業する事業者のみが特別徴収義務を負う一方で、無届・無許可の宿泊営業が存在する場合、それらは課税および徴収の枠組みの外に置かれることとなり、適法事業者のみに負担が課される構造が生じます。
このような状態が放置される場合、課税対象者間の実質的公平性は担保されず、課税制度の適法性および正当性の根拠に重大な疑義が生じ得ます。この点について、私は昨年後半以降、旭川市税制課に対し、宿泊税制度における公平性確保措置および無届・無許可宿泊営業への対応体制について、継続的に照会を行ってきましたが
• 2026年1月27日照会(回答期限:2026年2月13日)
• 2026年2月15日再照会(回答期限:2026年2月20日)
• 2026年2月22日市公式「市民の声(mirapos)」を通じた照会(回答期限:2026年2月28日)
• 2026年3月1日再照会(回答期限:2026年3月15日)
と、複数回にわたり回答期限を明示して照会しているにもかかわらず、制度の公平性を担保するための具体的措置、監視体制、調査手段および執行体制について、明確な説明は現在に至るまで示されておりません。
宿泊税は条例に基づく強制的課税であり、その適法性および正当性は制度としての公平性が具体的措置により担保されていることを前提として成立するものです。地方自治法第96条に基づき条例制定権を有する議会は、課税制度の制定主体であると同時にその運用が適法かつ公平に行われていることを監視する責務を負っています。制度の公平性を担保する具体的措置および執行体制が明確でないまま課税が行われることは、条例に基づく課税制度の適正性そのものに関わる問題であり議会による監視および確認が必要不可欠です。よって、宿泊税制度の適法性および公平性を確保する観点から、議会において必要な確認および措置を講じるよう求め、本陳情を提出するものです。
陳情事項
- 宿泊税制度において課税の公平性を確保するため、無届・無許可の宿泊営業の存在により適法事業者のみに負担が集中することのないよう、当該営業の把握、調査、是正および排除を行うための具体的な監視体制、調査手段および執行体制を明確にすること
- 宿泊税制度の運用において、課税対象者間の実質的公平性が制度として担保されるよう具体的な運用方針および実施体制を明確にすること
- 宿泊税制度の適法性および公平性に関する特別徴収義務者からの照会に対し行政が法の趣旨に基づく説明責任を適切に果たすよう議会として必要な監視および確認を行うこと
- 議会として、宿泊税制度が法の下の平等原則および租税制度の公平性の原則に適合する形で運用されていることを確認しその適正性を確保するために必要な措置を講じること
今後の流れ
旭川市議会のサイトに「請願・陳情の一般的な審議の流れ」の記載があります。
- 請願書・陳情書の受理及び趣旨・補足説明の希望の確認
- 文書表の作成
- 委員会への付託
- (請願・陳情の趣旨・補足説明 )
- 審査
- 本会議へ報告
- 審議・決定
- 採択の場合~提出者へ通知及び執行機関へ送付
- 不採択の場合~提出者へ通知
旭川市議会事務局議事調査課から電話連絡があったので1は確認しました。今後は上記の流れで進んでいくのでしょう。時間軸がわかりませんが、こちらでやれることはないのであとは待つだけです。
私の予想では半分以上の確率で「不採択」だと思っています。こんな面倒くさい話、議会でも積極的には動きたくないでしょうし、できるだけ有耶無耶にしたいでしょう。ただ、そこまでは想定内として次のステップとして「請願」、これを提出することまでを視野に入れています。
ただし、請願を出すには議員の協力が必要となります。議事録を確認すると、宿泊税の導入に反対したのは「共産党会派のみ」でした。しかし、私自身は共産党と組みたいとは1ミリも思っていませんのでここに協力を仰ぐ可能性は0です。
そもそも、私は宿泊税の導入には反対のスタンス(宿泊税に限らず全ての増税に反対)ですが、既に導入が決まっている以上、そこを論点にするつもりはありません。現時点での私の指摘は
一方的・強制的に新たに徴税することを議会で決議したのに税の公平性が担保されていないのは制度の欠陥でしょ
なので「そこを是正して」という要求です。これなら宿泊税の導入に賛成した会派でも乗ってくれる可能性はゼロではないと思っています。よって、賛成した会派の中から協力してくれる議員を探すつもりでいますが、まずは陳情の結果、それを待つことにします。


