納税者の疑問・不信・不満をガン無視する行政に徴税権を与えていいのか?

北海道及び旭川市において2026年度から宿泊税の導入が決定したことから正規登録事業者である私にも納税の義務が発生することになります。決まった以上、それに従うのは当然ではありますが、それと同時に行政においては脱税となる

不法業者の排除

これを徹底する義務が生じると受け止めています。そこで北海道及び旭川市に対して

どうやって税の公平性を担保するのか?

を問うてきました。

が、しかし、、、どちらからも質問の意図をあえて逸らしたとしか思えない、納税予定者の素朴な疑問を全く無視した何ら回答になっていない文字の羅列が続いています。

北海道とのやり取り

北海道からの回答

御質問いただいております「宿泊税導入により税の公平性をどうやって担保するのか?」
については、これまで回答のとおりであり、大変恐縮ですが、現時点において、これまでの取組に関して公表している数値や、今後の対応の詳細など、追加してお答えできる内容はございません。これまでのやりとりのなか、△△様に御納得いただけていないことに対し大変恐縮ですが、いただいた北海道宿泊税に関する公平性に関する課題については御意見として受け止め、宿泊税を納める皆様に御納得いただけるよう、より効果的な取組について関係部局と連携して検討してまいりたいと思いますので、御理解賜りますようお願いします。

相当な時間をかけたにもかかわらずこの回答は「回答不能」+「検討します」を丁寧語で包んだだけで、税の公平性という核心論点に一切答えていません。ここで引くと「説明責任を果たさなくてもよい前例」になり得てしまうことになります。強制的に増税を決めておきながら、この増税によって発生する「脱税」のことは何ら対策を講じない、これでは税の公平性が担保されませんので、こんなことが許されていいわけがありません。

再質問

ということで再度質問を送りました。

「追加してお答えできる内容はない」「今後検討していく」という回答は、すでに制度導入を前提としている課税において、税の公平性確保策が未整理であることを事実上認めているとも受け取れます。そこで、以下について、現時点での事実関係としてお答えください。

宿泊税の徴収に関し、無許可・無届宿泊施設(いわゆる違法民泊等)への対応は「現に制度として存在する」のか?または「今後新たに検討される予定」なのか?

前者である場合
 - どの法令に基づき
 - どの部局が
 - どのような手段で
 税の公平性確保に関与しているのか

後者である場合
 - 税の公平性が確保されない状態で課税を開始することについて、
  道としてどのように正当性を整理しているのか。

なお、本照会は制度の是非を感情的に論じるものではなく、地方税として当然に求められる「公平・中立・簡素」という原則が、現実にどのように担保されているのかを確認するものです。「御意見として受け止める」という整理ではなく、行政判断としての現状認識をご回答いただくよう改めてお願いいたします。

これに対する回答内容によっては、さらなる次の手(情報開示請求や道議会への照会等)も検討します。

旭川市とのやり取り

旭川市からは1か月以上音沙汰がなく「無視された」と受け止めていましたが、ある日1通の封筒が届いていました。そこには以前から問い合わせてきたことだけでなく、先日旭川市議会及び旭川市長に対して送った陳情(要望)に対してもまとめて回答(らしきもの)が書かれていました。

旭川市からの回答

まず、本市が宿泊税を導入する目的について説明いたします。 観光は幅広い産業に経済波及効果をもたらし、特に人口減少や少子高齢化が進む中で、観光振興は新たな需要創出や雇用拡大を促進し、地域経済の活性化の原動力となると期待されています。 近年、外国人観光客の急増や団体旅行から個人旅行へのシフトが進んでいるほか、広域観光の重要性、観光で稼ぐ地域づくりなど、観光を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、観光がまちづくりにおいて果たすべき役割も大きくなっています。

このような中、本市には観光上の課題が主に二つあり、一つは観光客が通過型観光に偏り宿泊延べ数が少ないこと、もう一つは季節による観光客数の偏在が大きく、特に繁忙期と閑散期で入込客数の差が顕著であることです。これらの課題を解決し、観光産業ひいては地域産業を活性化させるためには、観光受け入れ体制の整備や人材育成など、多くの施策が求められています。

しかし、本市の財政は低税収が課題であり、観光施策を十分に展開するためには新たな財源の確保が不可欠です。そこで、宿泊事業者をはじめとした観光関連事業者を委員とした検討部会を設置し、観光上の課題、財政上の課題の両面からアプローチして検討を行いました。 その結果も踏まえ、観光施策の効果を享受し、市民の日常生活との区別が一定程度可能で、かつ課税対象の補足が比較的容易である宿泊者に広く負担を求めることは、質・量ともに充実した観光施策の展開を可能とし、地域経済の活性化のほか、本市の財政上の課題解決にも合致するため、宿泊税を導入することとしたものです。

いただいた陳情書では、本市における宿泊税の課税目的がオーバーツーリズム(観光公害)対策のためという前提となっておりますが、本市が制度を導入する目的は上述のとおりです。 また、本市においてはオーバーツーリズムと言えるような状況は生じていないものと認識しております。今後につきましても、他地域での事例も参考にしながら、来訪者へのマナー啓発の取組や、看板や柵の設置といった必要に応じた対策を地域住民と協議の上対応するなど、観光客と地域住民の生活との調和を図り、維持する仕組みづくりに取り組んでまいります。これらを踏まえまして、いただいた要望事項について以下のとおり回答いたします。

・一般財源の観光予算を「量的誘致」から「質分向上」へ転換する明確な計画

本市における観光施策の方針として、5年を推進期間とした「旭川観光基本方針」を策定し、本市における観光の課題を設定し、それをどのように解消していくかなど、入込客数や宿泊者数等の目標値を定めた上で取組を行っているところです。 この方針においては、本市が有する自然環境や都市機能、歴史・文化などといった独自の魅力を活かし、本市でしか体験できないような、質の高いサービス提供により誘客促進を図り「旭川市が世界中から訪れたくなる観光地へ」発展することを目指しています。

・観光客数拡大を抑制する具体的指針

本市においては閑散期の来訪者数・宿泊者数を繁忙期並みに押し上げることが課題となっておりますことと、オーバーツーリズムの状況にはないことから、観光客数の抑制については考えておりません。

・誘致施策と宿泊税の役割分担を説明する政策文書の公表

本市の観光施策は観光基本方針に基づいて実施しており、宿泊税は旭川観光基本方針に基づいて本市が抱える課題「通過型観光から滞在型観光への転換」「閑散期と繁忙期の入込客数の格差解消」などを解決し、本市への宿泊者を増加させる取組や、宿泊者へ還元することを目的とした施策に要する費用に充当します。 また、宿泊税は既存事業の費用充当ではなく、新たに取り組む事業や現在の取組からさらに拡充する事業の財源として活用されます。宿泊税を活用した事業については、今年の9月から12月にかけて、宿泊事業者団体をはじめとした市内観光関連事業者に御参加いただいた旭川市宿泊税使途検討協議会において御意見をいただいたところです。 この協議の内容を踏まえた宿泊税の在り方や使途について示すため、今後、現在の観光基本方針に加えたものを整備する予定です。 また、当該年度に取り組んだ宿泊税を活用した事業についても、納税者である宿泊者や市民にとって分かりやすい内容で取組の結果をお示ししてまいります。

・宿泊税施行までに以下を確実に実行し、その取組状況を徴税と同様に「毎月」公開してください

  • 不法施設の網羅的調査、摘発体制の構築(予約サイト・SNS・地域情報の常時監視体制を含む)
    • 回答(税制課) 不法施設の排除については、他都市の事例も調査しながら、必要に応じて北海道や国にも取り締まり体制の強化を求めるなど、関係機関と連携しながら不法施設を是正していきたいと考えております。
    • 回答(衛生検査課) 宿泊税の徴集義務の対象は、旅館業法又は住宅宿泊事業法に基づく宿泊施設の営業者等となっておりますが、各法令に基づく許可、届出がなく営業を行っている宿泊施設に対しては、従来より各自治体、関係機関及び関係部局と連携した調査、改善指導、必要に応じた警察への通報等の対応を実施する体制としてきたところです。 宿泊税導入後におきましても、同様の体制を継続してまいります。
  • 警察・保健所等との一元的な連携強化(通報窓口の統一と、市民・事業者が利用しやすい仕組みの整備)
    • 回答(衛生検査課) 法令違反が疑われる施設に関する市民、事業者からの通報については当市において集約し、必要に応じた警察との連携を含めて、従来より法令及び関係通知に基づく適切な対応を実施してきたところであり、各自治体、関係機関及び関係部局においても、随時、適切に対応しているものと認識しておりますので、一元的な通報窓口について、現時点で当市として設置が必要なものとは考えておりませんが、貴重な御意見として受け止めさせていただきます。
  • 摘発件数や行政指導件数の定期公開(説明責任の徹底は制度信頼性の前提です)
    • 回答(衛生検査課) 当市における旅館業法に基づく行政指導件数等の定期的な公開は予定しておりませんが、全国の各自治体が旅館業法違反のおそれがあると把握している事案については、厚生労働省が定期調査によりとりまとめ、同省ウェブページにて情報公開しておりますので、御確認ください。

それっぽいことが書かれてはいるものの、やはり「税の公平性の担保=脱税の取り締まり」に関して具体的なことは一切記載されていませんでした。

再質問

道同様、旭川市においてもこれをもって正式な回答と受け止めることはできないため、こちらにもカウンターを送りました。

書面でご回答いただいたことには一定の理解をするものの、そのご回答内容の一部においてはまだ理解できない点、不明な点等があることから「宿泊税導入に伴う税の公平性確保に関する行政責任について」以下の点を事実関係の確認としてあらためてお伺いいたします。

1.宿泊税の負担主体と税の公平性に対する行政認識について

宿泊税は、旭川市内で宿泊事業を行う旅館業法および住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく正規事業者に対して、新たに税負担を課す制度です。これらの正規事業者の中には、弊社のように旭川市及び北海道に選挙権を有しない市外・道外の事業者も多数含まれており、制度決定過程において直接的な政治的意思表示ができない立場にあります。
このような状況下で新たな税負担を課す以上、行政には通常以上に「税の公平性を実質的に担保する責務がある」と考えますが、旭川市としてこの点をどのように認識しているのか、ご説明ください。少なくとも、今までのやり取りにおいては、税の公平性を担保する責務を果たそうとする姿勢が全く感じられません。

1-2.示された「二つの課題」と宿泊税導入との関係について

先般のご回答では、宿泊税導入の背景としていわゆる「二つの課題」が示されていますが、それらの課題に対する解決手段として宿泊税を導入すること自体の妥当性について論理的な説明が十分になされていないと受け止めています。
そこで、以下について具体的にご説明ください。

・宿泊税を導入しなければ解決できないと旭川市が考えている課題は、具体的に何であるのか
・それらの課題解消の具体的な対策は立案されているのか
・課題解消のために既存の一般財源や他の財源手法では対応できないと判断した理由は何か
・複数の政策手段の中から、宿泊税を選択した理由および検討過程

これらは、新たな税負担を正規事業者に求めるにあたり、前提として明らかにされるべき判断材料であると考えます。

1-3.「旭川市が世界中から訪れたくなる観光地へ」に関する政策文書について

ご回答では「旭川市が世界中から訪れたくなる観光地へ」との方針が示されていますが、その内容が抽象的であり具体的な政策目標や工程が読み取れません。
そこで、以下について確認いたします。

・上記方針を具体化した観光政策または計画文書は既に存在するのか
・存在する場合、その文書名および公表状況
・存在しない場合、今後策定する予定があるのか

策定予定がある場合、

・いつまでに
・どの部署が
・どのような内容(目標、指標、工程)を盛り込む想定なのか

また、

・現状の旭川市の観光がどのような状態にあると認識しているのか
・それをいつまでに、どのような状態にすることを目指しているのか

といった点が「宿泊税導入とどのように結び付けられているのか」についてもご説明ください。
これらが明らかでなければ、宿泊税がどの政策目的のために、どのように活用されるのかを判断することが困難であると考えます。

2.税の公平性確保に関する具体的方針の策定予定について

ご回答では税の公平性確保に対する考え方は示されているものの、これらは以前から継続して行われているものでしかないと受け止めています。
しかし、新たに宿泊税を徴税する以上、税の公平性を担保する観点から今までとは異なるレベルの強制力のある対策が必須であるはずです。
ところが、今までのやり取りにおいて、不法・無届宿泊事業者を含めた具体的な対応方針・運用ルール・執行体制について現時点で整理されたルール、文書等が全く存在していないと感じます。
そこで確認ですが、宿泊税導入にあたり新たに税の公平性確保を目的とした

・具体的施策
・運用ルール
・役所内体制・役割分担

を整理した文書を策定する予定はありますか。

3.策定予定がある場合の時期について

策定予定がある場合、以下について事実としてお示しください。

・策定の有無
・策定主体(担当部署)
・公表の有無
・策定および公表の想定時期(宿泊税条例施行前か後かを含む)

4.策定予定がない場合について

仮に、宿泊税導入にあたり、税の公平性確保に関する具体的方針文書を策定しないという判断である場合には

・その理由
・方針を文書化しないまま、新たな課税を行うことが適切であると判断した根拠

についてご説明ください。

5.観光施策全体との関係整理について

宿泊税を含む観光施策全体について、各施策の関係性や位置付けを整理した文書を作成・公表する予定はありますか。
ある場合は

・文書名(仮称可)
・作成・公表時期

を、ない場合はその理由をお示しください。

私は当初から、宿泊税という新たな増税を正規事業者に課す制度設計の前提条件として、税の公平性がどのように担保されるのかを確認してきましたが、いまだに納得できるご回答を得られていません。決定された制度には従う立場ですが、公平性担保の具体像が示されないまま課税が行われることは、行政運営上、看過できない問題であると考えております。事実関係として、お気持ちや主観的ではなく客観的、具体的なご回答をお願いいたします。

そもそも私は

全ての増税に反対

というスタンスです。

宿泊税はその土地の議会や首長選挙に投票権のない個人・法人にも一方的かつ強制的にかけられるものです。また、投票権があってもその票数は全体から見れば微々たるものであり選挙にはほとんど影響しないことをいいことにもっとも安易に増税できる手段のひとつです。

ところが、宿泊税で得られる税収は一般会計のほんの数%程度しかありません。この程度の数字であれば行財政改革によって捻出可能なはずなのにそれをやらずに安易に増税に走る、しかもその使途は宿泊税納税者にメリットがある保証は一切ないというもの。

そもそも行政が歳入を増やしたところで、それにレバレッジをかけてその何倍ものリターンを得ることなど不可能であることは過去の実績から明らか、あえて悪い表現をするならば「血税を溶かすことしかできない無能集団」とすら思えるものです。

だからこそ、しつこく問い続けているのですが、今までのやり取りからも「税の公平性を担保=不法業者の排除=脱税を見逃さない」という姿勢は残念ながら1ミリも感じられませんし、税の使途も全く不明のままです。これはすなわち、まずは既得権益だけ確保しそのあとのことなど何も考えていないということと同意です。

再エネ割賦金、子ども・子育て拠出金、森林税、、、今までどれだけ表現だけを変えた増税を安易にしてきたのか?そしてその結果は???国も地方もこんなのばっかりです。

行政には強制的に宿泊税を徴収するのと同時に税の公平性を担保する義務が発生するはずです。その義務を全うするという姿勢を確認するまではこの追及を続けていくつもりです。

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