シニアの資格取得:消防設備点検資格者(第1種、第2種)

2020年3月24日

需要の絶えない業務

マンションの掲示板やエレベータでもよく見かける

消防設備点検のお知らせ

消防設備点検は法律で定められた義務であり、物件所有者はこの法律に従って必要な点検を行い定期的に所轄の消防署へ報告しなければなりません。

すなわち、この法律が変わらない限りその仕事は一生続きます。それにしては

この法律の対象となる建物の数 > 有資格者

常時人手不足な状況であり、市場からの需要の高い資格のひとつだと感じています。

消防設備点検報告制度

法的根拠

消防法第17条に基づき、消防用設備等を設置することが義務づけられている防火対象物の関係者(所有者・管理者・占有者)は、その設置された消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告する義務があります。

対象物件

  1. 延べ面積 1,000m2以上の特定防火対象物(デパート、ホテル、病院、飲食店、地下街など)
  2. 延べ面積 1,000m2以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定したもの(工場、事務所、倉庫、共同住宅、学校など)
  3. 屋内階段(避難経路)が1つの特定防火対象物

点検内容

機器点検:6ヶ月に1回。外観又は簡易な操作による確認をする点検
総合点検:1年に1回。実際に消防設備を作動させ総合的な機能を確認する点検

ほとんどのビル、マンションが対象となります。その対象物件数x年2回の点検、仕事が尽きることはない業界です。

消防設備士と消防設備点検資格者

消防設備士

資格の詳細はこちらをご確認下さい。

一般財団法人 消防試験研究センター

当然ながら資格がないことにはその作業には従事できなのですが、試験を受けて合格しなければならない資格の種類が多く大変です。

例えば、多くの方が最初に受験する「乙6」を取得しただけでは消化器の点検しかできません。しかし、それでは実務的に無理があるのでその先も受験を進めていく、または以下の「消防設備点検資格者」を取得する、という流れになることが普通です。

消防設備点検資格者

こちらは1種と2種の2種類で消防設備点検のほぼ全ての点検が可能となります。さらに特種もあるのですがそれこそ「特」なので必要な人は限られているため割愛します。

1種・2種どちらも国家資格でありながら講習を受けて終了試験に合格、申請すれば免状が交付されます。

終了試験にはテキスト持ち込み可、しかも講師から「はいここ、試験に出ます」と教えてくれます。にも関わらず合格率は100%どころか80%にも達していないようなイメージです。その理由は次の章に記載します。

さらに、ここがハードルとも言えるのですが、消防設備点検資格者を受講するためにはそもそも「資格」または「実務経験」が必要という条件があります。

資格

消防設備士
電気工事士
管工事施工管理技士
水道布設工事監督者の資格を有する者
建築設備等検査員資格者証
一級建築士又は二級建築士

実務経験

設備の工事又は整備に関する実務経験なら5年
消防行政での消防用設備等に係る事務なら1年
建築行政での建築設備に係る事務なら2年

私の場合は既に電気工事士を持っていたので条件をクリアしていましたが、何もない場合はまず消防設備士の乙6を取るのが一番簡単だと思います。

消防設備点検資格者の講習内容

1種、2種、どちらも3日間みっちりびっしり、吐き気をもよおすぐらいしんどいです。

3日中の2.5日はずっと座学。学生時代でもこんなに真面目に授業を受けたことなどありません。

科目毎に講師から「はい、ここ試験に出ま~す」と教えてくれるので必ずチェックしておく必要があります。このとき、夢の世界に入ってしまっているとこのチェックができないため、おのずと試験対応ができません。

また、試験に出る部分がとてつもなく多いため、単にマーカーだけではどこに何が書いてあったのかわからずそれを探すだけで試験時間が終わってしまいます。

そのため、自分なりの創意工夫が必要なのです。私の場合は章ごとに色分けした付箋を貼り、そして一言、そこに何が書いてあるのかを見出しにつけておきました。

月曜日~水曜日の昼までみっちり座学、そして水曜日の午後に試験。試験が終わったときの開放感と言ったらそれはもう背中に羽が生えた気分です。

ただし、、、1種と2種は連続した週で行われるため、翌週もう1回同じ修行(苦行)をする羽目になります。

講義中に眠くなる、休みたい気持ちは十分理解できます。私も相当辛かったです。特に2週目はもうヘロヘロでした。が、ここが頑張りどころ。ここをクリアして初めて有資格者となるのです。

消防設備点検資格者の就業

有資格者となっただけではまだ現場経験ゼロですが、それでも仕事はすぐに見つかると思います。

当時の私はシフト制で働けるアルバイトを探していました。この手の業務を行っている会社は小さなところも多いため、広告費をかけたくないところも多いだろうと考えてハーローワークでアルバイト探し。そこですぐに複数社の募集を発見。そのうちの1社と面接、即採用でした。

消防設備点検業者として起業

消防設備点検は需要が旺盛のため、起業しやすく仕事も継続する印象を持っています。ただし、その作業内容、仕事に必要な道具一式、消防署に提出する報告書の書き方、そしてなにより顧客だけでなく業界内でのリレーションが必要です。

また、消防設備点検資格者はその名称のとおり点検しかできません。修理や工事の対応をするためには消防設備士の資格が必要です。

起業するには経験や業界内のネットワークも必要なため、まずは資格を取って現場経験を積むことからのスタートとなります。