シニアの起業:不動産業(大家業)

はじめに
先日のブログにも記載していますが、不動産業(大家業)として起業することは意外に簡単です。
特別な資格も不要、単に収益物件(賃貸用物件)を買って運用するだけであなたも
大家さん
として副業・起業が可能です。
今回はその「大家さんへの道」的なことを説明したいと思います。いくつかの副業、本業に手を付けた私が思うに、色々な意味で
ある程度の規模の利益を一気に得るなら不動産業が一番簡単、楽♪
リアルにそう信じています。
ただし、もちろんリスクもあることをお忘れなく。
シニア世代のサラリーマンこそチャンス
不動産業(仲介ではなくオーナー)をはじめるためには資金力(信用力)が必要なため、誰もが今すぐにできるわけではありません。
残念ながら現時点でニート、フリーター、ブルーカラー、そして実績のない個人事業主や起業間もない人だとすぐにはできない可能性が高いです(キャッシュを持っている人は別)。
逆にシニア世代で転職歴も少ない方ならそこに既に大きな信用が生まれています。
その信用があるからこそ金融機関は融資をしてくれるのです。
誰もができないからこそ、その隙間にビジネスチャンスがあります。
今すぐスタートラインに立てる方はその隙間をついて第2の人生の第一歩を歩みだすことも可能です。
2020年初頭の市場環境
物件価格は底に近い
物件価格に定価はなく常に需要と供給で取引は成立していきます。
その環境の中で2020年初頭の市況環境は圧倒的な買い手市場だと感じています。
それはすなわち価格が安いということです。その理由は
融資が出ない
相次ぐ金融機関の不祥事
スルガ銀行xかぼちゃの馬車、TATERUx西京銀行、レオパレス21手抜き工事、西武信用金庫x反社勢力、、、ここ1、2年の間だけでもこの業界内だけで様々な不祥事が発覚しています。
ここまでくるとさすがに金融庁をはじめとした行政機関も目をつぶり続けることもできず、業務停止命令・業務改善命令を発して見せしめ。そ
の結果、ほぼ全ての金融機関が萎縮してしまい、収益用不動産に対して融資を渋る状態が続いています。
融資が出なければ買い手がつかない、買い手がつかなければ物件価格が下る、その負のループに入ったまま出口が見えない状態が続いています。
なぜ不祥事が起きるのか?
不動産は金額が大きいため少ない工数で多額のお金が動くからです。
同じ作業をして1000円の利益より1000万円の利益のほうがいいですよね。
金融機関にとっての利益の源泉は金利です。
その金利を稼ぐためには融資額を伸ばすしかありません。
それを簡単に伸ばすことができる打ち出の小槌が不動産だったのです。
その小槌、正しい使い方をすれば問題ないのですが、それではなかなか融資額を伸ばすことができません。
そこで一部の業者や金融機関が法の隙間を悪用したり、明らかにアウトなのにインチキなどをして不正に融資を急拡大させていました。
現状の問題点
各金融機関の融資姿勢が厳しいことから、いくら信用のあるシニア層のサラリーマンでも以前ほど簡単にお金を借りることができなくなっています。
そのハードルを乗り越えないことには先に進めないため、そこに準備やノウハウが必要となってきます。
事前準備
まずは、というより並行してできることをどんどんすすめていきましょう。
- 自己資金を貯める
- 知識のインプット
- 物件を日々探す
短時間で全てが揃うわけではないのでここのステージはじれったいものです。
しかし、チャンスはいきなり向こうから自分の目の前に訪れて来たりするもの。
そのチャンスが来たとき、すぐに掴めるよう地道に準備をしておくことが重要なのです。
自己資金を貯める
一般的に物件価格の約2割の自己資金が必要と言われています。
それは、物件を購入するには諸経費であったり税金であったり他にもお金が必要だからです。
金融機関はその分まで融資をしてくれないのが普通であるため、その分は持っておく必要がある、ということです。
ただし、1億円で2000万円、、、正直、ここが一番辛いハードルでもあります。
これに関しては市況やそれぞれの金融機関によっても評価が異なるため絶対ということではありません。
ただ、上記のとおり、今は特に融資が出づらい状況であるため、自己資金はしっかり持っている必要がありますので最低でも2割、この目線は常に意識しておく必要があります。
相談できる金融機関の開拓
初対面でいきなり「1億円貸して下さい」と言っても当然ながら相手にされません。
将来的に買いたい物件を見つけても、実際に融資が下りなければ買えません。
そのため、先に融資の相談をできる金融機関を複数開拓しておく必要があります。
まず、そもそも論としてうちは不動産には融資しないんです、こんなことを言われて断れることも頻繁にあると思います。
特に今はメガバンクだと相当難しい、というより無理に近いと思います。
狙うなら地銀・第二地銀や信金などになるかと思います。
物件が見つかってもいないのに事前に口座開設する必要はありませんが、それをきっかけに常に会話できる状態になるのでしたら先に作っておいてもいいかも知れません。
ただ、先に積金(定期預金や保険購入)することは止めておきましょう。
基本的に金融機関のセールスは都合のいいことしか言いません。
いい物件があったら前向きに検討しますのでいつでも持ってきて下さい
などと軽く言ってきますが、いざというとき、すなわち融資を申し込んだときに今回は難しいです的なことを平気で言ってくる組織であることを肝に銘じておいて下さい。
知識のインプット
融資を申し込む前から、自分はちゃんと目利きできる、計算している、このビジネスに真面目に取り組んでいるということを金融機関に示し理解を得ておく必要があります。
金融機関としても本音では融資を出したいのです。
だって利益を確保しなくちゃいけないから。
ちょっと前までは右に習えで猫も杓子も状態、素人でも属性さえ良ければ (安定して定期的な収入がある人)バンバン融資が出ていました。
しかし今はその逆。
だからこそ、きちんとアピールできるバックグランドが必要となっています。
利回りのみならず、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の違い、耐用年数、路線価、用途地域、修繕費用、、、このあたりのことは常に意識できるようにしておいて下さい。
各販売業者が常時無料でセミナーを開催していたりもします。
無料なので参加すること自体は問題ありませんし、自分で調べるだけでは情報が圧倒的に少ないため、最初はこんなイベントを活用して知識を積み重ねる必要もあるかと思います。
ただし、業者の狙いは
顧客候補の囲い込み
であることは明白です。
それをわかった上で逆に上手く相手の情報を利用するぐらいの意識が必要となってきます。
簡単なアンケートに答えるとJCBギフトカードが200名様に当たる情報収集の習慣を作る
有名どころで言えば健美家と楽待、この2つを見ていれば日々の変化を感じ取れると思います。
とりあえずこれらのポータルサイトを常にチェックし相場感を把握しておくことが必要です。このエリア、この物件の構造や規模に対してこの価格はどうなのか?自分なりの計算をし基準点を意識しておくことが重要です。



アクション開始
とにかく問い合わせる
複数のサイトをチェックし続けていると、ずっと売れ残っている物件が見えてきたり、急に価格変動したことが把握できたりします。
そんな変化点が何らかのきっかけになるものです。何らかの変化に気づき気になるようであれば躊躇せずにすぐに問合せをしてみましょう。
問合せしたところで買う・買わないは別の話し。興味が持てない、魅力がなければ
転進します
この一言で終わります。
そもそも、自分のお眼鏡に適う物件なんて1%未満です。
ということは最低100件はチェックしないと「おっ、これは!」という物件には巡り会えない可能性が高いということです。
内見する
自分なりの選球眼で気にある物件に出会えたら、とにかく見てみることが大事です。
安価なものならいざし知らず、数100万円~数1000万円、下手をしたら億超えの買い物に対して何も見ずに買う人なんかいないと思います。
とにかく現場に行き、現状を肌で感じることが重要です。
計算する
現場を見た上で「これなら何とかなるかも?」と感じたら電卓を叩いてみましょう。
総額でいくら必要なのか?返済期間は何年か?月々の返済はいくらか?修繕費用は?客付けは?どれだけ空室になると破綻するのか?、、、色々なことを考える必要があります。
買付を入れる
何100件も見てきた中で「これはっ!」というものに出会ったら、まずは購入の優先度を確保するために買付を入れます。
売り手側からしたら、この物件が売れるかどうか気になるのでまず最初に欲しい書類です。
買付には法的根拠はありませんが、原則は購入の優先順位に繋がりますので早いほうが有利です。
ただし、基本的には「買うつもりである」という意思表示ですので冷やかし厳禁、むやみに乱発するのはマナー違反です。
融資の打診をする
いよいよ金融機関に融資の打診です。物件情報を元に融資額、返済期間の相談を行います。
正直、ここからが正念場でしょう。
融資までワンパッケージで仲介する業者もあります。初めての場合は楽だし任せたほうが融資が引けると思って利用しがちです。それはそれでアリだとは思いますが
インチキしていないか?
そこだけはしっかり見極めて下さい。
かぼちゃの馬車やTATERU、毛色は違いますがレオパレス。
金融機関で言えばスルガ銀行、西京銀行、西武資金、、、。
黙って任していると知らないうちに不正に巻き込まれてあとで取り返しのつかないことになる可能性もあります。
現行の日本の法制度上では
投資は自己責任
騙したほうより騙されたほうが悪いとすら感じる制度になっています。
結論が出る
昔のスルガなんかはすぐに評価結果を出してくれましたが、普通の金融機関であれば1ヶ月ぐらいは平気でかかります。
しかもその結果は上記のとおり、ここでNGを食らう確率も相当あります。
正直、ここまでのことのずっと繰り返しです。それでやっと買う買わない(買える買えない)という結論に至ることになるのですがそれでいいんです。
買うことは目的ではなく手段
目的は経営する、収入を得ることであることを決して忘れないようにして下さい。