マイホームは負動産

2020年4月14日

マイホームが欲しいですか?

家賃払うぐらいならそれ以下の金額で買えちゃうし将来資産にもなるし、、、

いつかは夢のマイホーム

そんな夢を持っていた昭和世代も多かったと思います。

私もそうでしたし実際、30代前半で23区内に自分のグランドデザインで一戸建てを建てました。

当時はまだ自分で不動産業をやるなんてこれっぽっちも思っていませんでしたし、そもそも不動産に関しての知識もほぼないに等しい状態でしたので自宅が完成した当時は

これで自分も一国一城の主じゃ

そう思ったものです。

そのときから早くも20年、さらに不動産の知識も当時とは比較にならないぐらいの情報がインプットされている今なら

絶対に買わない!(少なくても若いうちは)

そう言い切れます。

以下のその理由を列記しています。

マイホーム購入の問題点

あえてデメリットではなく問題点と表記しておきます。

以下のような問題を加味してもやっぱりマイホームが欲しいと思う方はいるでしょうし、自分で納得できるのであればそれは他人がとやかく言うことではないと思っています。

国の経済戦略

多くの方にとってマイホームの購入は人生最大クラスの金額の買い物になると思います。

そんな値の張るものを多くの国民に買ってもらうこと自体が国の経済政策の柱のひとつであり、景気にも大きな影響を与えています。

実際、毎年のように住宅着工件数や供給数などが発表されるのはそのためです。

そこそこの収入、少額の頭金しかない、さらに言えば収益用不動産だったら絶対出ないほどの融資額で35年もの長期に渡るローン(新築の場合)が低金利で組めるのは正に経済のためです。

住宅ローンは人生最大の債務

住宅ローンを抱えている間は大きな額の債務を背負っているということになりますが、その債務と資産価値のバランスは

債務 >> 資産価値

ちなみにここで言う資産価値とはあくまでも計算式上の評価額であり実際の売買価格とは異なります。実際には4000万円で売買されるような物件も計算式上は2500万円しかない、そんなことが普通の世界です。

この状態を金融機関から見れば

購入した時点で既に債務超過

なのです。

それはすなわち、新たな融資を受けようとした際には「既に借金を背負っている」と判断されマイナスに作用するということです。

住宅ローンのための人生

マイホームを購入するためだけにこの世に生を受けたと思えるならいいのですが、一生、とは言わないまでも相当の長期間(35年間)、この住宅ローンのために働き続ける人生となります。

造作物は経年劣化する

新築のときはいいです。全てが新品でピカピカ、ウキウキ気分で住めるでしょう。5年ぐらいまではそのままでも問題なく住めるでしょうが、7年ぐらい経過したころから色々なところに問題がでてきます。

設備で言えばまずエアコン、次に給湯器、そして水回りと言ったところでしょうか。

そして10年経過後は外壁や屋根、ベランダ等の大規模修繕をしなければならないタイミングとなります。

これらの修繕費用、賃貸であればオーナー側の負担でやるものですがマイホームなら当然自己負担です。

建物は減価償却する

経年変化により見た目や機能そのものが劣化していきますが、それと比例して減価償却もしていきます。簡単に言えば

年々価値が下がる(税法上の評価額)

ということです。

不動産価格=土地+建物なのですが、このうちの建物の部分は年々価値が下がっていく一方です。ということは土地の小さいマンション、特にタワマンなど購入時の建物価格が高いものは減価が激しくなります。

このことからも上記で述べた債務超過、ここに関係してきます。

ただし、評価額が下がったからとそれと直リンクして売買価格(査定)が下がるわけではありません。売買価格に定価はなく売りたい人と買いたい人のマッチングで成立するものです。買いたい人がたくさんいて売りたい人が少なければ市場原理から価格は上がりますしその逆もしかりです。

ちなみに土地は劣化しません。価値に関しては路線価や公示価格等で参考情報が示されますが、それもあくまでも目安です。こちらも需要と供給によっていくらでも変化します。

「いずれ資産になるから買ったほうが得」とよく言われますが、木造だろうが鉄筋コンクリートだろうが住宅ローン完済後の

資産価値はほぼ土地だけ

です。

毎年やってくる固定資産税、都市計画税

不動産の規模にもよりますが毎年それなりの額の税金が発生します。

「不」動産は当然動かせない

大枚はたいてやっと手に入れたマイホームですが実は、、、

  • 転勤
  • 子供が遠くの学校に通うことになった
  • 欠陥住宅だった
  • 治安が悪い
  • 近隣とのトラブル
  • 近くに嫌悪施設が建ってしまった

そんなとき、賃貸であればお金さえかければいくらでも環境を変えられますが、マイホームだとそう簡単には決断できないでしょう。

特に購入してまだ日が浅いと、返済していたのはほぼ金利だけで元金は全然減っていなかったりもするので売るにも貸すにも相当苦労することになると思われます。

ちなみに、住宅ローンで買ったマイホームを賃貸にまわす場合、一般的には住宅ローンの継続利用はできません。金利が上がったり返済期間が短くなったりする可能性が高く、それはすなわち毎月の返済額が上がるということです。

家族構成の変化に合わない

若いうちは子供も小さく2LDKでも十分かも知れませんが、いずれは4LDKが必要になるかも知れません。または最初から将来を見越して4LDKを購入することもあるでしょう。

しかしいずれは子供は成長して家を出ていきます。その後に残った両親はどんどん歳を重ねていき、逆に部屋を持て余してしまいます。同時に経年劣化も進みいずれは管理しきれなくなることも十分考えられます。

今後は供給過多

少子高齢化は進む一方なのに毎年新築物件は建ち続ける、そして中古住宅が余る一方。この環境である限り、市況は下がる方向にしか進まないでしょう。

賃貸vs購入の費用面

色々な計算方法があるのでなかなか正解は難しいのですが、ざっくり言えば

総額に大差なし

と感じています。

ネット上にも様々な分析記事が出ていますがどれもポジショントークでしょう。

売買したい人や会社に記事であれば「買ったほうが得」、賃貸の仲介をしている人や会社ならその逆のことを言うのが普通です。

どちらのポジションにも属さない私としては、土地付き一戸建てに朽ちるまで住み続けるという条件であれば購入のほうが安い、それ以外なら賃貸のほうが安いわけではないが生活はしやすい、と考えます。

今の私なら現役時代は賃貸、その後に終の棲家

シェアリングエコノミーやサブスクの普及で保有する意味が日々薄れていますが、その中でもマイホームやマイカーは典型的な例になりつつあります。

常に身軽に身動きが取れる、今はそんなライフスタイルが普通になりつつありますし私もそう思います。

不動産に関する知識も増えた今、私ならこんなライフスタイルがベストだったと思っています。

  1. 若いうちは賃貸
  2. 家族構成や仕事に合わせて2年の倍数の単位で引っ越しを検討
  3. 子供が独立後、それなりの大きさの終の棲家を購入