資格と仕事:電気工事士

れっきとした国家資格
管轄は経産省
決して民間資格を否定しているわけではありませんが、民間資格では用途・活用方法が限定的、A派とB派では全く違う、、、なんてこともあります。
私としてはできる限りクライテリアが統一された国会資格の取得を意識してきました。
その点、電気工事士は経済産業省管轄の国家資格ですから不安はありません。
有資格者にしかできないこと
ざっくりイメージで言えば
コンセントの裏側の作業
壁の裏側、屋内配線系は有資格者にしかできないことが法律によって定められています。
ちょっとした電気の知識を持っている方ならやろうと思えばできてしまうことですが法律上はNGです。
私の場合、不動産業として室内のリノベーション工事などで配線に触ることもあるだろうと思って取得しました。
資格と試験
資格の種類
第一種と第二種の2種類あり触れる範囲が違います。
第一種電気工事士では大きなビル等の電気設備~小規模な工事(第二種の範囲)まで広い範囲の工事をすることが出来ますが、第二種電気工事士ができる作業は、小規模な家などの電気設備工事に限られています。
第二種電気工事士
法律論的に言えば
一般用電気工作物 【住宅や小規模な店舗等の電気設備】
普通の住居や店舗ならOKです。
この世界でバリバリ働く、独立・起業するということでなければ基本的に第二種だけで十分ですので以下は第二種に限定してお話ししていきます。
試験内容
問題は50問、マークシート方式なので最悪ヤマカンでも、、、。でもそれほど難しい問題ではありません。
まずは筆記試験がありそれに合格すると実技試験、両方に合格してはじめて有資格者となります。
国家試験の中では難易度は相当低め
年齢や文系・理系は関係ありません。多少の得手不得手はあるにせよ、きちんと事前対策さえしていれば相当の確率で合格できる資格です。
国家資格のど入門編としてチャレンジするのもアリだと思います。
理系の方が普通に真面目に勉強すればほぼ合格できるかと思います。
文系の方にはロジカルな理解や図面を読む、というところがちょっとハードルになるかも知れませんが、1から積み重ねていけば受かると思います。
筆記試験
筆記試験に関しては、電気の気知識がある方なら有名どころの参考書や過去問を1冊買って勉強するだけで十分かと思います。
逆に基礎知識がない(オームの法則?なにそれ美味しいの?的な)方の場合は、参考書1冊では厳しいかも知れませんね。
その場合は無料講座などの利用もご検討下さい。
実技試験
実技に関しては、ネットで簡単に工具と材料を買える時代となりました。
それらを購入して練習に励みましょう。
合格率
上記の通り、筆記と実技があるのですがまずは筆記から。
大学のセンター試験、国家資格のひとつである宅建士のような合格人数を調整するための足切りがなく誰もが60点取れば合格です。
こちらは過去10年ずっと50%以上をキープしています。
こんなことからも真面目に取り組めは普通は受かるはずです。
そして実技ですが、こちらは事前に問題が公表されており、試験ではその中のひとつが課題として出されます。
すなわち、事前の問題をクリアできるよう練習を積んでおけばこちらも普通は受かるはずなのです。
実際、実技の合格率は70%超えです。
ここで落ちる人は事前に問題をこなしていなかった、当日欠席、工具を忘れた、、、などでしょう。
晴れて筆記、実技ともに合格、そして免許の交付申請をすると後日こんなもの(当時、今は?)が届きます。

資格保有者の仕事
仕事の内容
資格的に高圧と呼ばれる作業ができません。
やれるのは屋内、宅内配線系。
外から引き込まれた電線がブレーカーに入りそこから各部屋へと配線されていくのですが、そのブレーカーから先の部分~各部屋へのコンセントまで、という作業となるはずです。
就業方法
派遣・バイト
私自身も探したことがあります。
まずバイトですが、週5以上ならそこそこ見つかりました。
ほぼガテン系の現場作業ですけどね。
新しいビルの屋内工事とかでしょう。
でも週5って、、、就職と変わらないじゃないですか。
なら就職のほうがいいと私なら思います。
次に派遣ですが、こちらもたくさん候補はありました。
ただ、まず派遣会社に登録してスポットの仕事が入ると登録者に一斉配信、請ける人はエントリーする、みたいなところでした。
当時はそれでもよかったのでエントリーはしたのですが、、、当時はなかなか仕事がありませんでした。
結局そこでの仕事は請けないまま別の仕事(請負)をはじめました。
ただ、その派遣会社からは今でもメールが飛んでくるので時期によって波があるのだと思います。
就職
ピンキリですが単に「就職する」というだけなら十分可能性はあります。
街の工事屋さんなんかでは常に人不足なので有資格者なら無資格者よりは入りやすいと思います。
ただし、常に現場に出て朝から晩まで、それにしては給料は、、、という感じかと思います。
起業
まず、第二種電気工事士を取得しただけでの起業はできません。
起業するためには「主任電気工事士」の登録が必要なのですが、その主任電気工事士になるためには3年以上の実務経験が必要なのです。
さらにこちらは試験でないのですが3年以上の実務経験or講習を受けて取得する「認定電気工事従事者」という資格も必要となります。
まとめ
正直、第二種一本で食っていくのは相当難しいと思います。
電気工事屋を目指すためのとっかかりとして第二種はありだと思いますが
- 第二種取得
- 現場で経験を積む
- 第一種も取得する
- さらに現場で経験を積む(第二種取得から通算5年以上)
ここでやっと「駆け出しの電気工事屋」と認められる感じだと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません