
北海道の宿泊税を巡る不透明な運用について私は声を上げ続けている。

前回の「親子モニターツアー」に続き、もうひとつ大きな疑問を抱かざるを得ない事業を発見した。それが「観光地づくり加速化補助金」である。

一見、前向きな支援策に見えるが、その中身を精査すると、宿泊税という「目的税」の恐ろしい実態が浮き彫りになってくる。
私はこの件に関し、担当部署である経済部観光局観光振興課に対し、言い逃れを許さない詳細な質問状を送付した。
疑惑1:単なる「一般財源の付け替え」ではないか?
この補助金は、自動チェックイン機の導入やバリアフリー化等を支援するものらしいが、これらは本来、観光収入等から捻出すべき、要するに道の一般財源で継続的に取り組むべき標準的な行政サービスではないのか。
もし、これまで一般財源で賄っていた予算を宿泊税に置き換えただけであれば、観光振興の総予算は増えておらず、単に「行政コストの負担者を道民から、宿泊客と私たち事業者にスライドさせただけ」となる。
または「一般財源からの置き換えでなく宿泊税を徴収することになったから」と言うのであれば「取って配るぐらいなら最初から取るな」と言いたい。
私は道に対し、宿泊税導入前後での一般財源の推移を具体的数値で示すよう求め、財源の「追加性」があるのか、それとも単なる「浮かせ」なのかを厳しく問い質した。
疑惑2:民泊事業者は「徴収」するだけで「受益」はない?
補助金のメニューは、大規模なホテルや旅館を想定したものばかりである。
- 自動チェックイン機の導入支援
- 共同トイレ・浴場のバリアフリー化
- 多言語翻訳システムの導入
私たち民泊事業者は、すでに集客プラットフォームのシステムを活用しており、小規模な施設に共同浴場の改修などは無縁である。
つまり「民泊事業者から強制徴収した税金が大規模施設にばかり還流されている」という、受益と負担の著しい不均衡が起きている。
この構造的欠陥についても、道としての正当な見解を求めた。
疑惑3:現場の声を無視した「独善的な必要性」
道は「生産性の向上」などを掲げて事業の必要性を説いている。しかし、私は正規の事業者として一度も「何に困っているか」を聞かれたことがない。 強いて言えば、事業者の利益を強制的にピンハネして行政側のお財布にしている「宿泊税」そのものが困っているぐらいである。
現場のニーズ調査も集計も行わず、誰が決めたかもわからない「必要性」のために、私たちの血税(宿泊税)が使われている。質問状では「どのような手法で民泊事業者の課題を集計・分析したのか」、その根拠の提示を迫った。
行政への「逃げ道」を塞ぐ問いかけ
これまでの道とのやり取り(健康安全局や総務部財政局など)では、「不法業者の捕捉は難しい」「法的強制力がない」といった、無責任な回答が繰り返されてきた。
法を無視する不法業者が宿泊税を免れ「やったもん勝ち」で営業を続けている一方で、正規事業者には選挙権がないことをいいことに重い義務を課し、その金で一部の大規模施設だけを潤す補助金をバラまく。これが北海道の進める「観光振興」の正体なのか?
不法業者対策に関しても再度問い合わせを行った。
終わりに:1円の流用も許さない「監視」を
宿泊税は、行政が自由に使っていい「第2の財布」ではない。本来の目的に沿わない使途には1円たりとも使わせない。
私は、この不当な実態を問い続けていく。


