北海道宿泊税の闇:正規事業者に徴収を強制しながら使途は親子ツアー?正直者が馬鹿を見る制度の正当性を問う

北海道で民泊を営む正規事業者として、私は今、猛烈な「違和感」と「怒り」の中にいる。令和8年7月10日、北海道から発表された宿泊税の活用事業を見て我が目を疑った。

タイトルは、「みんなでつくるOSHI札幌MAP!&親子モニターツアー」

親子でワークショップを行い札幌市内の観光地を巡るという内容らしいが、果たしてこれが私たちが多大な事務負担を負ってまで徴収している「宿泊税」の使い道として正しい使途なのか?いや

絶対に間違っている!

目的税の趣旨を逸脱した「使途」への疑問

北海道が公表している宿泊税の本来の目的は

  • 観光の高付加価値化
  • 受入体制の充実強化
  • 災害時等の危機対応

である。具体的には、デジタル技術を活用したマーケティングや、交通インフラの強化などが挙げられていた。

しかし、今回発表された「親子向けワークショップ」や「モニターツアー」は、内容を見る限り地域住民向けの教育・啓発イベントの側面が極めて強く、世界から観光客を呼び込むための施策とは到底思えない。

特定の目的のために創設されたはずの「目的税」が、いつの間にか住民サービスに流用されている。この規律の緩さをどう納得すればいいのか。

選挙権のない道外事業者への「強制」と不法業者の「放置」

私は北海道外の事業者であり、道政に対して一票を投じる権利を持っていない。それにもかかわらず、道からは「特別徴収義務者」として一方的かつ強制的に指定され、煩雑な事務負担を負わされている(その分、最初に補助金もらっているけど)。

一方で、最大の憤りは

「無許可の不法業者」が完全に野放しにされていること

にある。

私は令和8年3月12日付で、道議会に対し「課税公平性の確保及び無許可宿泊営業対策の強化を求める陳情」を提出しているが、それ以前に道とのやり取りで明らかになった実態は、あまりに無責任なものであった。

  • 行政の無策: 監視体制は通報を待つだけの「受動的」なもので、オンライン上の違法営業を能動的に抽出する仕組みはありません。
  • 権限の欠如: 税務部局(総務部財政局)は不法業者への調査権限すら持たず、法的な強制力も伴いません。
  • 実質的な脱税: 海外プラットフォームを悪用し、人民元などで決済を行う不法業者は、宿泊税を1円も納めず「やったもん勝ち」の状態が続いています。

不法業者対策という「前提」を放置したまま、正規事業者にのみ義務を課し、その税金を目的不明な事業に投じる。制度の正当性は、もはや崩壊していると同意である。

「一度導入すれば上がる一方」地方自治体が設定する税の闇

地方自治体が設定する宿泊税には深刻な「闇」がある。それは、一度導入してしまえば数年単位で税率が引き上げられる一方になるという懸念。

宿泊客や私のような道外事業者は、北海道での選挙権を持っていない。行政にとって、これほど「地元住民の反発を恐れずに増税しやすい相手」はいないのである。

今回の親子ツアーのような安易な使途が一度まかり通れば、将来的に「さらなる財源確保」を名目に、なし崩し的に増税が繰り返されるのは目に見えている。

すでに道へは具体的根拠を問う「質問状」を送付済み

私は今回の事業公表を受け、すぐさま経済部観光局観光振興課に対し、具体的かつ厳しい内容の質問状を送付した。

「なぜ、この親子ツアーが宿泊税の目的に適うと判断したのか」「具体的根拠と成果指標(KPI)は何なのか」等、制度の運用に対する疑義を真正面から突きつけている。

宿泊税導入時にも何度も質問を送っていたが、その際に道から返ってきたのは、中身のない「定型文」の回答ばかりであった。しかし、既に特別徴収義務者として重い負担を負わされている以上、今回は逃げのない、誠実かつ客観的な説明を強く要求している。

終わりに:必要なのは「監視の目」

宿泊税は、決して行政の「自由に使っていい財布」ではない。

不法業者の排除という最低限の公平性すら確保できないまま、本来の目的から外れた事業に貴重な税金が費やされる現状を、私は黙って見過ごすわけにはいかない。

法令遵守と事務負担を強いられている私たち納税者・特別徴収義務者は、その使い道に対して、「本来の目的に沿わない使途には、1円たりとも使わせない」という厳しい監視の目を持ち続ける必要がある。そうでなければ、この不公平な制度は、ただの「増税の道具」として肥大化し続けるだけなのだから。

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